旅行運のない私は、海外に行くと毎回のように天災やストライキによる欠航に巻き込まれるのですが、帰国後に払い戻しの申請を何件か行なったので、備忘も兼ねて記してみます。
EU圏内の国際線フライトが欠航したケース
1つ目のケースは、パリ発プラハ行きのエールフランス便が機材トラブルで欠航になったケースです。
元々は9:50に出発予定だったのですが、代替の夕方便になり17:25の出発となってしまいました。
結果的になんとか到着することはできたものの、その日は観光の時間は無くなってしまい、その後のバス移動も再予約となり、ホテルのチェックインも危うい状況になりかけてしまいました。
EU圏でフライトがキャンセルになった場合や遅延した場合は、EU261法によって補償を請求することができます。
今回のケースでは、飛行距離が1500km未満で到着が3時間以上遅延したため、250ユーロの補償対象となりました。
ただし、補償は自動で適用されるわけではなく、航空会社によっては案内されないことがあるので、自分で請求する必要があります。
補償の請求の方法は、直接航空会社のフォームから申請する方法と、日本国内の代行サービスに依頼する方法がありますが、前者の方法で請求してみました。
エールフランスの場合は、払い戻しフォームがあり、そちらに従って住所や銀行口座の情報を入力していきます。
海外送金になるため、口座のIBANが必要になりますが、「(銀行名) IBAN」で検索すれば見つかると思います。(例: 外国送金のお受け取り | 三菱UFJ銀行)
メッセージ部分については既に閲覧できなくなってしまったため割愛しますが、基本的な情報をフォームに入力している場合では、「フライトが何時間遅れた(あるいは欠航した)ため、EU261法(EC Regulation no. 261/2004)に基づいた補償が欲しい」という内容を英語で送れば問題ないと思います。
結果として、申請から2週間ほどで受理され、3週間ほどで補償金250ユーロが銀行口座に入金されました。
金額としてはちょうど往復の航空券代くらいが返ってきたので、ポジティブな考え方をすれば、パリからプラハまで無料で行けたことになります。
スウェーデンの鉄道が運休になったケース
2つ目のケースは、大寒波でスウェーデンの鉄道(Vy)の線路が凍ってしまい、キルナ-ナルヴィク間が運休になってしまったケースです。
天災なので仕方がないのですが、陸路でしか行けないルートを考えていたので、前日の段階でキルナ入りを諦め、その後の予定を全てキャンセルすることになりました。
鉄道の場合は、Rail Passenger Rights(Regulation (EU) No 2021/782)という法律があるようで、こちらも運休の場合の返金規則などが定められています。
こちらも勝手に返金されることはないので、claim, refundのフォームがあればそちらから申請することになります。
Vyの場合は、フォームがなかったためメールで送りました。
英語については不自然な部分もあるかと思いますが、以下のような内容です。
Dear Sir/Madam,
I am writing to request a refund for my train ticket that was unfortunately canceled due to the cold weather.
My reference number is XXX and my booking ID is XXXXXX.
I was originally scheduled to travel from Kiruna to Narvik by (便名), but I received a notification that the train was canceled.
Therefore, I would like to cancel my trip and request a refund.
Thank you for your understanding and cooperation.Sincerely,
このケースでは、航空券のケースと同様、海外送金で2ヶ月ほどで返金してもらえました。
ただし、海外送金の場合は国内の金融機関で受け取る際に1500円ほど手数料を引かれてしまうので、数千円のチケットの場合はほとんど手数料に消えてしまいます。
バスツアーが催行中止になったケース
3つ目のケースは、天候不順でバスツアーが催行中止になったケースです。
このケースは、アイスランドでのオーロラ鑑賞のツアーだったのですが、屋外のアクティビティでは、ツアーが中止になるケースはよくあると思います。
他のケースと同じで、やはり自動では払い戻しにならないため、連絡先に予約番号を伝えて、払い戻しをメールで依頼することになります。
ただ、この場合はツアーの代理店がクレジットカードで払い戻しで対応してくれたため、手数料などを引かれることなく、スムーズに処理してもらうことができました。
泣き寝入りしたケース
その他にも過去に2度ほど似たようなケースがあり、こちらは泣き寝入りになってしまいました。
一つはJALのフランクフルト-成田便で6時間ほど到着遅延があったケースです。
日本の航空会社でも、EUから圏外に出るフライトにはEU261法は適用されるのですが、この時はそもそも補償がもらえることを知りませんでした。
このケースでは600ユーロの補償となるため、ルールを知らなかったため結果的に損をしてしまいました。
もう一つは、ノルウェーの船が暴風で欠航になったケースです。
こちらは、ノルウェー国内の銀行口座を持つ人にしか返金を行なっていなかったため、泣き寝入りすることになってしまいました。
なかなか難しそうではありますが、ローカルな交通機関の場合は、可能であれば現地にいるうちに返金してもらうのが良いかもしれません。